スカイシアター デカレンジャーショー(通常公演)

2004年6月26日(土)


 行ってきました、トウキョウドームシティアトラクションズ…というよりはやっぱり後楽園の方が通りがいい…スカイシアターデカレンジャーショー。素顔の戦士が出るわけでもないスーツアクターさんだけのショーに新幹線で往復…自分でも正気の沙汰ではないと思います(雨なら映画村に行ってやはりスーツショーを見るつもりでした)。しかし天はそんな私に思わぬ幸せを授けてくださったのでありました…。

  さて、朝一番…は辛すぎる(なにせ1時間に1本)ので朝二番の電車に乗って10時には後楽園(ああ、どうしてもそう言っちゃうな)に到着。ショーの1回目は12時だったので、チケットと整理券を入手した後のんびりと舞台の裏をながめていました。えー…早い時間に行くと、出演者の練習が見られるんですね。何人か舞台の上からダイブしていました。回転落ちしたり、やられ落ち(?)したり。おひとり上半身裸で、目のやり場に困る〜と言いつつ、腰細いー腕の筋肉すごいー肩胛骨のあたりかっこいいーと見ていました(^^; Tシャツ野球帽に手袋をしたお姉さんがうろうろされていて、最初裏方さんかな〜と思っていたのですが、他の男の人に肩蹴られたりとかしてるし…って…よく顔を見るとアバレンショーでのメドーサ役の方でした。そういえば腕とか心持ちがっしりしているような。
 けっこう長い間見ていたんですが、お客さんが増えてくる頃になると練習も終わりらしく、私の目は三々五々集まってくる親子連れに向けられます。スーツショーなので大きいお友だちの姿はなく、実に健全な光景でした。子供用ジャケットはまだ売り出していませんが、そのかわりキャラクターTシャツがいろいろ…本当にいろいろな種類がありました。各メーカーで独自に図案起こして作っているんでしょうね。S.P.Dシャツを着ている子も何人かいまして、やっぱりあのデザイン本気でカッコいいです。バックがまた素敵。デカスーツはあきらめたけど、シャツは大人用を通販しようとそっと心に誓いました。変身後のアンサンブルを着ている子もちらほらいましたね。ただ、女の子でレッドとかあって、どうやら黄と桃は発売されていないもよう。今年は女の子も視野に入れて番組作ってるのに。もちろんオモチャを手にしている子も大勢でした。どこかのお母さんが熱心にいじっているディースティックを見て初めて十手を模していることに気付きました(汗) ディーマグナムを一つずつ手に撃ち合いしている兄弟もいて。なんというか今年のオモチャはなりきりで遊びやすいかも。
 ぼぉっと光景を眺めながら、私はヒーローショーのこの雰囲気が好きなのかもしれないと思いました。大好きなヒーローの「ほんもの」を見るのが楽しみでしようがない子どもたちと、子どもたちを喜ばせるためにがんばっちゃってるお父さんお母さん。あこがれと期待が空気一杯に広がって、こちらの胸もワクワクとするのでした。アバレンショーでどこかのお姉さんが言っていた「後楽園依存症」とは違う意味で、自分は後楽園中毒になりつつあるのかもしれません。
 おかしい、私は子ども嫌い(っていうか苦手)なはずなんだが(笑)

 さて開場。出かける前は天気を心配していたのですがだんだんと晴れてきます。正直暑いです。番号整理券を入手していたので、ど真ん中、ファミリー席のすぐ後ろに陣取ります。それにしても人が増える増える。あーっというまに空劇全体が埋まってしまいました。暑かったのでアイスキャンディ(ヒーローレッドとヒーローブルーの2種…ってなんやその種類の名前は!)が欲しいなと密かに…いや恥ずかしくて頼めなかったですけど。こういう時に飲むビールはおいしいかもしれない。
 さて。斜め後ろの席の親子連れの会話。4〜5歳くらいの男の子が「きょう、ドギー・クルーガーへんしんするのかなあ」と言います(なんでわざわざフルネームなんでしょうか)と、お父さんが「さあ、どうだろうね。デカレンジャーさんたちは来てくれるけど、ボスは来ないんじゃないかな」 (ボスは出てくるけどデカマスターにはならない、と知っている私ですが、ここは黙って聞き耳)
 そのうちお父さん、息子さんに「この中で誰が好きなの?」とたずねはじめたのですが…。
 お父さん「…センちゃん?」(っていうか個別に認識してますか、お父さん)
 男の子「…みんな好き」
 お父さん「ボス…デカマスターは?」
 男の子「…みんな好き」
 お父さん「じゃあ…あの…女の人……スワンさんは?」
 男の子「…みんな好き」
 すみません、もうこの時点でワタクシ我慢しきれず笑い出してしまいました。お父さん、ずいぶんとよく見ていますね。スワンさんの名前までさらっと出ますか。
 …でも…男の子の「みんな好き」という言葉が私の耳に残って、なぜか今、私の胸をあたたかく満たしてくれます。みんな好き…なんと素敵な言葉でしょうか。

 さてはて、書くごとに前フリが長くなっていく私のレポですが、ようやくショー本番です。関係者からおとがめがこない程度にネタバレかましますのでご容赦のほど。

 デカレンショー本番…ですが。
 ☆センちゃんはここでも女担当か…。
 ☆センちゃん全然キャラ違う…けどめちゃめちゃキャラ立ってる…。
 というのが一番思ったことでした。
 いえ、これ、別に私がセンちゃん贔屓だからってわけじゃなくて、今回はセンちゃん編といっていい内容だったんですよ。
 最初にひとり出てきてボコボコにやられまくるし。
 今年の空劇専用敵さんは宇宙盗賊団みたいな人たちなんだけど、その一人がアバレンショーでメドーサ姐さんだった人で、ジャンヌ改みたいな衣装に大正浪漫風のヘアスタイルで薔薇の花あしらってました。そのローズさんがどうも今後センちゃんと因縁持ち続けるんじゃないかな…という終わり方でした。
 途中センちゃんがほかのみんなにそれぞれの特技を授けてくれ、と頼み込むところがあって、ウメコには「疲れの残らない入浴法」を聞いていたんだけど、思わずバスルームで実践する二人を想像して、やばいだろそれ…と口走った私の頭の方がやばいです。
 最後に、鬼のような早口で、いろいろ考え込んじゃってグルグルしていたということを皆に訴えるセンちゃん…テレビと別人だけど面白いのでこれはこれで通してくれればいいや。

 アクションはね〜見応えありましたよ、やっぱり! 本職アクターさんだけの立ち回りだからすごくハイレベルで。ピンクの人だけ一段小柄だったんだけど、きびきび動いていたからやっぱり男性かなあ。グリーンの人は実際細くてスーツがだぶついていました。名乗り台詞のとき脚上げポーズじゃなかった、残念。
 そして…ボスはここでもおいしいところを持って行ってました。一立ち回り終わった後中央から登場するんだけど、他のメンバーが出たときの歓声とは明らかに違うどよめきと拍手で迎えられました。…っていうか私も思わず拍手していました。なんというか有無を言わせぬものがありました。変身もアクションもなかったのに、もうちょっとした動きがいちいちもったいぶってキマっていまして。声の感じからするとだいぶ若い方が演じておられるようだったんですけどね〜。

 あと思ったこと徒然。
 敵さんは今回ドロンボー一味みたいとは聞いていたんですが、本当にコミカルでした。ジャッジメントタイムの間一所懸命手で○を作っている姿に大笑い。
 クライマックスで飛び出すメタルテープは見事にファミリー席の範囲に飛ぶように設定されているみたいですね。通路一つはさんで、自分の手の届くところにはまったく無し。
 当然最後の立ち回りには主題歌がかかるわけですが。実を言うとデカの主題歌って子どもにはとっつきにくくないかなーと思っていたのですが…。見事に合唱になりましたね。ワン、ツーの辺りから子どもの声が広がってきて。無論歌詞をしっかり把握しているわけじゃないのでしょうけれど、曲に合わせて声を出して。こどもに人気があるというのはこういうことなんだ…としみじみ。

 3年空劇に通うとさすがに、衣装も着ぐるみも使い回してるな〜というのがわかってきます。今回のオオカミみたいな敵さんの衣装がシャドー改で、例によって客席に子どもを脅かしに来たとき(笑)目の前の通路を通りまして、ああこれをシャドーが着ていたのねと感慨深く見つめてしまいました。(ちなみに公式パンフによれば「シャードー」らしいけどそんな間の抜けた名前は認めません)
 で。敵のひとりの声は岡本御大でした。低くてやたらドスが利いていて、楽しそうに演じておられるな〜と思いました。自分は最初まるきり勘違いしていて、舞台のアクターさんが自分で話しているんだと思っていたのですが、ほとんどは別の人が声をあてていると教えてもらいまして。今回出向いていって客席の最後部の後ろに小屋があることを確認。そうか〜ここに岡本さん詰めておられるんだ〜とドキドキしておりました。ええ、ぶっちゃけた話、今回後楽園に出かけたのは岡本さんの声が聞きたいという思いが一番強かったのでございますよ。だってアブレラ出番少ないし声違うし…。
 そうそう、今回の舞台のアブレラの「では、快適な殺戮を」というのはなかなかの名台詞かも。
 そういえば本編ではまだまったく触れられてない巨大化保険があたりまえのように出てきてびっくりしましたよ。

 さて。
 ショー本編が終わり、握手会開始。
 5人に混じってボスも握手に参加のようです。っていうかセンターですか、ボス。
 やっぱり「後楽園でボスと握手」したいけど、券を買って子供に交じるのはいくら何でも…などと考えつつ眺めていて。
 ふと後ろを振り向きまして。
 え? え? え? え? え?
 うそ? え? でも? いや、そうだよね?
 などと0.5秒ほどの間に頭をグルグルし。
 岡本御大が至極普通に客席の間を歩いておられました。
 比較的近い距離で、周りには誰もいなくて、その気になれば近寄って話しかけることも充分できる状況だったのですが…。いったい何を口にすればいいのかさっぱり思いつかず。ただもうまじまじと御大がぐるっと客席を回って降りていく様子を見つめておりました。
 御大は黒のTシャツに下はスウェット…かな? 日曜日のお父さんスタイルで、体型的には普通の人と変わりません。売り子のお姉さんにニッコリ声をかけて、出口に消えて行かれました。
 息を詰めるようにして見ていた私は、御大の姿が見えなくなるとその場にへたり込んで、ひぃひぃ笑い出してしまいました。あまりにも自分が緊張し、興奮していることがおかしかったのでしょうか。端から見たら絶対に変な光景だったと思うのですが、一通り笑い転げ、それからしばらく虚脱していました。とにかく、足が立たなかったです。
 握手会が終了して撮影会に移行したころやっと、立ち上がりましたが、とにかくお腹の中がふわふわして、足下がおぼつかなかったですね。
 ここ2、3年あちこち出かけて生の俳優さんに会いましたが、ここまでテンパったのは初めてです。
 まったく予想外だったからな〜。
 2回目の公演は後ろの小屋の近くに座ったのですが、終了してすぐ、まだ握手会の準備中に、ふと気付くともうす〜っと客席の間を降りて行かれるのが見えました。やっぱりあれは千載一遇のチャンスでもう二度と機会はないんでしょうか。次こそは…と早くも夏の公演に行く気満々の私です。
 そういえば2回目公演で、レッドがアクション決めてるときにバンバンバンバンと手に持ったディーマグナムを撃ちまくっている男の子がいたなあ。なりきってるんだね〜。



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